ある日突然、お湯が出なくなってしまったら、困ってしまいます。お風呂に入れなくなったり、台所で温水が使えなくなったり、生活に大きな支障が出ますよね。
給湯器のトラブルには、さまざまな原因が考えられます。今回は、給湯器のトラブルの原因と対処方法についてご紹介します。

給湯器のトラブル、原因と対処法
給湯器は、日常生活に欠かせない設備です。しかし、長年使用していると、故障やトラブルが発生することがあります。
給湯器のトラブルには、さまざまな原因が考えられます。今回は、給湯器のトラブルの原因と対処法についてご紹介します。
お湯が出ない?ガスメーターがガスを遮断しているかもしれません
お湯が出ないとき、給湯器の故障を疑う方も多いのではないでしょうか。しかし、実はガスメーターがガスを遮断していることが原因であるケースも少なくありません。
ガスの遮断が発生した場合の対処法は、以下のとおりです。
- 電源を切ったり、栓を閉じたりして家にあるすべてのガス機器を止める。
- ガスメーターの黒いキャップ(復帰ボタン)を左に回したのち、外す。
- 復帰ボタンを一回、ゆっくりと押し、ゆっくり手を離す。
- 赤ランプが点滅するのを確認したら、黒いキャップを元に戻す。
なお、ガスの遮断が発生した場合は、ガス漏れの可能性もあるため、十分に注意する必要があります。ガスの臭いがする、水栓からガスが漏れているなどの異常が見られる場合、すぐにガス会社に連絡しましょう。
追い炊きができない?お湯の量とフィルターの目詰まりをチェックしましょう
追い炊きができない場合、浴槽のお湯の量が足りていないことが原因である可能性があります。浴槽に十分な量のお湯が張られていれば、追い炊き機能が作動します。
もし、浴槽のお湯の量とフィルターの目詰まりを確認しても追い炊きができない場合は、給湯器の故障が考えられます。その場合は、給湯器のメーカーや販売店に修理を依頼しましょう。
給湯器から水漏れ?元バルブとパッキンをチェックしよう
給湯器から水漏れが発生した場合、まず元バルブが閉まっているか確認しましょう。元バルブが開いていると、給湯器が作動し続けることになり、水漏れが止まりません。
パッキンの劣化による水漏れは、修理で対応できます。しかし、給湯器の寿命が近い場合は、交換を検討したほうがよいでしょう。
給湯器の水漏れは、漏電の原因になるため、放置せずに早めに対処しましょう。

お湯の温度がおかしい?給水栓やガス栓、給湯温度の設定をチェックしよう
お湯の温度がうまく調節できない場合、給水栓やガス栓が全開になっていない可能性があります。また、給湯温度の設定が適切でない場合も、温度がうまく調節できない原因となります。
まずは、給水栓とガス栓が全開になっているか確認しましょう。給水栓やガス栓が閉まっていると、給湯器が正常に動作せず、お湯の温度が調節できなくなります。
それでも温度がうまく調節できない場合は、給湯器の故障が考えられます。その場合は、給湯器のメーカーや販売店に修理を依頼しましょう。
給湯器のエラーコード、自分で対処できる?
給湯器が故障を検知した場合、リモコンパネルにエラーコードが表示されます。エラーコードは、給湯器の故障の原因を特定するためのものです。
代表的なエラーコードとその対処方法は、以下のとおりです。
011 給湯燃焼のタイムオーバー
給湯器の点火が正常に行われず、給湯温度が設定温度に達しなかった場合に表示されます。
対処方法:電源を切り、1分ほど待ってから再度電源を入れます。
111 給湯点火不良
給湯器の点火が正常に行われなかった場合に表示されます。
対処方法:電源を切り、1分ほど待ってから再度電源を入れます。
140 過熱防止装置作動
給湯器の温度が異常な高温になった場合に表示されます。
対処方法:給湯器の使用を中止し、業者に修理または交換を依頼します。
1995年以降の給湯器は、それぞれのメーカーでエラーコードが統一されていますが、それより前の給湯器はメーカーごとにエラーコードが異なるので注意しましょう。
エラーコードのなかには、ご自分で簡単に解決できるものもあります。しかし、過熱防止装置が作動した場合などは非常に危険なため、すぐに給湯器の使用を中止し、業者に相談しましょう。
給湯器から異音がする?故障の可能性も
給湯器は、正常に動作しているときにも、燃焼音やファンの音など、さまざまな音がします。しかし、故障した場合は、以下のようなもののような異音が発生することがあります。
- 小さな爆発音
- 低くうなる音
- 金属がぶつかるような音
- 水が漏れるような音
これらの異音が聞こえたら、給湯器が故障している可能性が高いです。そのまま使用を続けると、故障がさらに悪化し、重大な事故につながる恐れもあります。
そのため、異音が聞こえた場合は、すぐに使用を中止し、業者に相談しましょう。
給湯器の故障原因、知っておこう
給湯器は、長く使用していると故障してしまうことがあります。故障の原因はさまざまですが、主なものとしては以下の4つが挙げられます。
- 寿命
給湯器の平均耐用年数は約8~10年といわれています。10年以上使用している給湯器は、寿命が近づいている可能性があり、故障のリスクが高くなります。
- 凍結
冬の寒い時期に、給湯器の配管が凍結してしまうと、配管が破損することがあります。配管が破損すると、給湯器から水漏れが発生するなど、さまざまなトラブルにつながる可能性があります。
- 過度な負担
給湯器の性能を超えた使い方をすると、故障の原因になることがあります。例えば、家庭用の給湯器を業務用として使用したり、一度に大量のお湯を使うような使い方をしたりすると、故障しやすくなります。
- 雨の影響
台風や豪雨などの大雨が降った後に、給湯器の調子が悪くなることがあります。給湯器は、ある程度の風雨に耐えられるように設計されていますが、あまりにも激しい雨が降ると、内部に雨水が侵入する可能性があります。雨水が侵入すると、点火しづらくなるなど、故障の原因になることがあります。
給湯器の故障を防ぐためには、定期的なメンテナンスを行うことが大切です。また、給湯器の使用状況に応じて、適切な給湯器を選ぶことも重要です。
給湯器の修理と交換、どちらが得?
給湯器が故障した場合、修理と交換のどちらが得なのでしょうか。
結論から言うと、給湯器の耐用年数は約8~10年といわれています。そのため、8年以上使用している給湯器は、修理よりも交換したほうが得になるケースが多いです。
修理の費用は、故障の原因や部品の交換箇所によって異なりますが、一般的に数万円から数十万円程度かかります。また、修理をしても、またすぐに故障する可能性もあります。
一方、交換の費用は、給湯器の種類やサイズによって異なりますが、一般的に10万円から30万円程度かかります。しかし、交換すれば、その後は故障の心配なく使用することができます。
また、給湯器は、使用年数の経過とともにエネルギー効率が低下していきます。そのため、交換することで、ランニングコストを抑えることができるというメリットもあります。
ただし、給湯器の保証期間内であれば、無償で修理をすることができます。また、給湯器の性能やデザインにこだわりたい場合は、修理を選択することもあります。
給湯器の修理と交換のどちらが得かは、給湯器の使用年数や保証期間、性能やデザインの好みなどによって異なります。そのため、給湯器が故障した場合は、複数の業者に見積もりを取るなどして、慎重に検討することをおすすめします。
給湯器の故障、放置は危険!
給湯器の故障は、放置しておくと大きな事故につながる危険性があります。
例えば、給湯器から水漏れが発生した場合、水道代や床の修理費用などの経済的負担だけでなく、漏電や火災の原因にもなります。
給湯器の故障、一酸化炭素中毒の危険性
給湯器は、ガスや灯油を燃焼させてお湯を沸かす機器です。しかし、給湯器が故障すると、不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生することがあります。
一酸化炭素は、無色透明でにおいがなく、気づきにくいのが特徴です。しかし、非常に毒性の高い気体であり、中毒を起こすと、頭痛や吐き気などの症状が現れ、重症化すると死に至ることもあります。
一酸化炭素中毒の症状は、頭痛や吐き気、めまい、倦怠感、呼吸困難などです。これらの症状が現れた場合は、すぐに換気をして、速やかに安全な場所に避難しましょう。
また、給湯器から異臭や煙が出ている場合は、すぐに使用を中止し、専門業者に点検を依頼しましょう。
給湯器の一酸化炭素中毒、予防するには?
給湯器の不完全燃焼が原因で、一酸化炭素中毒が発生することがあります。一酸化炭素は、無色透明でにおいがないため、発生しても気づきにくいのが特徴です。しかし、非常に毒性の高い気体であり、中毒を起こすと、頭痛や吐き気などの症状が現れ、重症化すると死に至ることもあります。
一酸化炭素中毒を防ぐためには、以下のことに注意しましょう。
給湯器の定期点検を実施する
給湯器は、使用年数が長くなるにつれて、故障や不具合が発生しやすくなります。そのため、1年に1回程度は、専門業者に点検を依頼しましょう。
給湯器の設置場所に注意する
給湯器は、換気の良い場所に設置しましょう。換気が不十分な場所では、不完全燃焼が発生しやすくなります。
給湯器の調子に異常を感じたら、すぐに使用を中止する
給湯器から異臭や煙が出ている場合は、すぐに使用を中止し、専門業者に点検を依頼しましょう。
また、一酸化炭素中毒の症状が現れた場合は、すぐに換気をして、速やかに安全な場所に避難しましょう。