冬の寒い時期は、バッテリー上がりが起こりやすいことをご存知でしょうか?
冬は、バッテリーの性能が低下するため、エンジン始動に必要な電力が十分に供給できず、バッテリー上がりが起こりやすくなります。
また、冬は暖房やライトなどの電装品の使用量が増えるため、バッテリーの負担も大きくなります。
そのため、冬場はバッテリー上がりに十分注意が必要です。
今回は、冬のバッテリー上がりの原因と予防法、そしてバッテリー上がりが起こったときの対処法をご紹介します。
この記事を読んで、冬のバッテリー上がりに備えましょう。
冬のバッテリー上がり、なぜ起こるの?
まずはバッテリー上がりが冬に起きやすい理由を見ていきましょう。
バッテリーは冬の寒さで弱る
バッテリーは、化学反応によって電気を放出したり蓄えたりします。しかし、寒くなるとこの化学反応が鈍くなり、バッテリーの性能が低下します。そのため、冬はバッテリー上がりが起こりやすくなります。
バッテリーの化学反応は、バッテリー液の温度によって大きく影響を受けます。バッテリー液の温度が低くなると、化学反応の速度が遅くなり、発電量が減少します。また、バッテリー液の粘度が高くなることで、電解質の拡散が阻害され、化学反応がさらに鈍くなります。
このように、冬の寒さはバッテリーの化学反応を阻害し、バッテリーの性能を低下させる原因となります。そのため、冬はバッテリー上がりに注意が必要です。
冬の電装品使用でバッテリー上がり
冬は、暖房やライトなどの電装品の使用量が増えます。これらの電装品は、バッテリーから電力を供給して動作します。そのため、電装品を長時間使用すると、バッテリーの電力が不足してバッテリー上がりを起こしてしまうのです。
具体的には、以下の電装品がバッテリーの電力を多く消費します。
- 暖房
- ライト
- ワイパー
- デフォッガー
- オーディオ
- カーナビ
冬は、これらの電装品を長時間使用しないように注意しましょう。また、エンジンを始動する前に、電装品はすべてオフにしておきましょう。
冬のライト点灯でバッテリー上がり
冬の夜は長いので、ライトを点灯する機会が増えます。ライトの点灯は、バッテリーの電力を消費する大きな原因です。そのため、冬はバッテリー上がりに注意が必要です。
ライトの点灯は、バッテリーの電力を消費する大きな原因です。ライトの電球は、電流を流すことで発光します。このとき、電流によってバッテリーの電力が消費されます。
冬は、日照時間が短く、夜の時間が長くなります。そのため、ライトを点灯する機会が増え、バッテリーの電力消費量も増えてしまいます。
バッテリーが上がる3つの原因
バッテリー上がりには、上記でご説明したほかにもいくつか原因があります。バッテリーが上がる原因を以下にまとめました。
長期間車を放置するとバッテリー上がりのリスクが高まる
車を長期間放置していると、バッテリーが上がりやすくなります。その理由は、車はエンジンを停止していても、時計やセキュリティシステムなどの電装品が作動しているためです。これらの電装品は、バッテリーから電力を供給されています。そのため、車を長期間放置すると、バッテリーの電力が徐々に消費され、バッテリー上がりのリスクが高まります。
バッテリー液の不足がバッテリー上がりの原因に
バッテリー液が不足すると、バッテリーの性能が低下し、バッテリー上がりが起こるおそれがあります。バッテリー液は、バッテリーの電極を保護する役割を担っており、不足すると電極が露出し、化学反応が正常に行われなくなります。そのため、バッテリーの電圧が低下し、エンジン始動に必要な電力が不足してしまうのです。
バッテリーの寿命は5年が目安
バッテリーは、車のエンジン始動や電装品の動作に欠かせないものです。しかし、バッテリーには寿命があり、2~5年で交換が必要になります。寿命が来ているバッテリーを使い続けると、充電・放電の化学反応がうまくいかなくなり、バッテリー上がりや電装品の故障の原因となります。そのため、バッテリーの寿命は定期的に確認し、交換時期が近づいたら早めに交換しましょう。
バッテリー上がりの3つのサイン
バッテリー上がりの症状は大きく分けて、以下の3つです。
- エンジンがかからない
- 電装品が使えない
- セルモーターが回らない
1つ目の「エンジンがかからない」は、バッテリー上がりの代表的な症状です。エンジン始動に必要な電力が不足するため、エンジンが始動できなくなります。
2つ目の「電装品が使えない」は、バッテリーの電力が不足して、電装品が動作しなくなる症状です。ライトやワイパー、エアコンなどの電装品が使えなくなるため、運転に支障をきたす可能性があります。
3つ目の「セルモーターが回らない」は、エンジン始動用のモーターが回らなくなる症状です。セルモーターは鍵を回すと「キュルキュルキュル」という音を出しながら回転しますが、この音が聞こえない場合は、セルモーターが故障している可能性があります。
バッテリー上がりの前兆をチェックしよう
バッテリーは、車のエンジン始動や電装品の動作に欠かせないものです。しかし、バッテリーには寿命があり、2~5年で交換が必要になります。
バッテリーの寿命が近づくと、以下のような前兆が現れることがあります。
- 室内灯やヘッドライトが暗くなる
- エンジンがかかりにくい
- パワーウインドウが閉まらなくなる・開閉速度が低下する
- アイドリングストップが効きづらくなる
- ラジオの音量が不安定になる
これらの症状が現れたら、バッテリーの寿命が近づいている可能性があります。早めにバッテリーを交換しておくことで、バッテリー上がりを防ぐことができます。
バッテリーの寿命は、使用状況によっても異なります。長く使用したい場合は、定期的にバッテリーの状態を確認しましょう。