年末は、クリスマスやお正月など、家族や親戚と過ごす機会が増える時期です。そのため、家を空ける時間も長くなり、空き巣の被害にあいやすい時期といえます。
空き巣は、家族構成や人通り、鍵の種類など、さまざまなポイントを下見して、狙い目となる家を探しています。
そこで今回は、空き巣の侵入方法や下見でどこを見ているのか、をまとめました。さらに、空き巣犯の下見するポイントから、本当に効果がある「空き巣対策」をご紹介していきます。
空き巣の侵入手口を知ろう
空き巣の侵入手口にはさまざまあります。いくつかまとめてみましたので見ていきましょう。
・ピッキング
玄関や裏口などのドアの鍵を特殊な工具を使って開け、侵入する方法です。
・サムターン回し
サムターンはドアの内側についている鍵を回すつまみのような部分のことを指します。サムターン回しはドリルなどの工具を使い、玄関に穴をあけ外から内側の鍵を回して開けるという方法です。
・ガラス破り
窓ガラスを割って鍵を開錠し、侵入する方法です。空き巣被害のほとんどが、ガラス破りによるものです。一戸建て住宅だと一階の窓が狙われます。また、ベランダの窓もガラス破りの対象になることがあります。
・無締り
鍵をかけ忘れているところを狙って、侵入する方法です。
泥棒はあらかじめ下見をしてから空き巣に入ります。そのため、鍵をかける習慣がない家を狙ってくるのです。鍵をかける習慣は家族全員が身に着けておきたいものです。
空き巣は平日の昼間に多い?
空き巣は、平日の昼間に狙うことが多いと言われています。
その理由は、平日の昼間は、仕事や学校などで家を空けている人が多いので、侵入しやすいからです。また、工事をしていることが多い時間帯でもあり、工事の音で侵入時の音をかき消すことができます。さらに、人が忙しくしている昼間は、怪しい人物として記憶に残りにくいことも、空き巣犯にとって都合がよいようです。
警察庁の統計によると、空き巣の発生件数の約4割が平日の午前10時から午後2時の間に発生しています。
空き巣被害にあわないためには、平日の昼間も玄関や窓の施錠を徹底するとともに、防犯カメラやセンサーライトなどの設置も検討しましょう。
空き巣は下見で狙いを定める
空き巣は、狙う家を下見して、侵入しやすいかどうかを判断しています。空き巣が下見でチェックするポイントは、以下のとおりです。
- 家族構成
- 人通り
- 鍵の種類
- 留守のタイミング
- 植栽や塀などの目隠し
家族構成
空き巣は、一人暮らしや共働き世帯など、留守がちそうな家を狙います。
人通り
人通りが多い場所は、空き巣犯が目撃されるリスクが高まるため、狙われにくい傾向があります。
鍵の種類
ピッキングやサムターン回しに強い鍵は、空き巣犯にとって侵入が困難なため、狙われにくい傾向があります。
留守のタイミング
空き巣犯は、留守が長い家を狙います。そのため、留守にするときは、家族のスケジュールを把握して、留守の時間をできるだけ短くするようにしましょう。
植栽や塀などの目隠し
植栽や塀などで、家の周囲が隠れていると、空き巣犯が侵入しやすいため、狙われやすくなります。
空き巣被害にあわないためには、これらのポイントを踏まえて、対策を講じる必要があります。
空き巣のマーキング、見つけたらすぐに消しましょう
空き巣は、下見で家の情報を収集する際に、マーキングと呼ばれる暗号化されたマークを家の玄関や表札に残すことがあります。マーキングには、家族構成や留守のタイミング、貴重品の有無など、空き巣にとって有益な情報が含まれています。
マーキングを見つけたら、すぐに消すことが大切です。マーキングを残した空き巣は、その家を狙っている可能性が高いため、そのままにしておくと被害に遭うリスクが高まります。
マーキングを消す際は、油性ペンで書かれたマーキングは除光液で、マジックなどで書かれたマーキングは消しゴムやシール剥がしなどで消すことができます。また、マーキングが残っていないか、定期的に確認することも大切です。
空き巣被害にあわないために、マーキングの存在を知って、対策をしておきましょう。
空き巣犯を寄せつけない対策
空き巣は、下見で家の情報を収集して、侵入しやすい家を狙います。そのため、空き巣犯に「この家は狙いにくい」と思わせる対策をすることで、被害を防ぐことができます。
具体的には、以下の対策が挙げられます。
空き巣犯が嫌がる家になる
空き巣は、侵入しやすい家を狙います。そのため、防犯性が高い家であることをアピールすることで、空き巣犯の侵入を抑止することができます。
具体的には、以下の方法が挙げられます。
- 防犯カメラやセンサーライトの設置を示すステッカーを貼る
- 玄関や窓に防犯グッズを設置する
- 留守宅の明かりをつける
これらの方法で、空き巣犯に「この家は狙いにくい」と思わせることができます。
空き巣被害にあわないために、ぜひこれらの対策を参考にしてください。
空き巣の侵入を阻む、時間稼ぎの方法
空き巣は、見つからないよう、とにかく短時間で犯行を行います。しかし、時間をかけさせれば、犯行を未然に防いだり、犯人を捕まえたりできる可能性が高まります。そこで、空き巣の侵入を阻むための、時間稼ぎのテクニックをご紹介します。
具体的には、以下の方法が挙げられます。
- ドアや窓の施錠を徹底する
- 防犯カメラやセンサーライトを設置する
- 不在時に郵便受けにチラシや手紙を溜めない
- 植栽や照明を工夫して、不審者の視線を遮る
これらの方法を組み合わせることで、空き巣の侵入をより効果的に阻むことができます。
留守だと気づかせない
空き巣は、日中や夜間の人通りが少ない時間帯を狙って侵入することが多いため、これらの時間帯に留守がわかる家はターゲットにされやすくなります。
留守だとわからないようにする工夫としては、以下のようなものがあります。
- 外出前にカーテンやブラインドを閉める
- 玄関や窓の明かりをつける
- タイマー機能付きの照明や電化製品を使う
- 留守番犬や防犯カメラを設置する
また、近所の人に留守を知らせておくのも効果的です。近所の人が留守を不審に思って声をかければ、空き巣は侵入を躊躇するでしょう。
空き巣から身を守る、防犯鍵の基本
空き巣被害は、年間に約10万件発生しているといわれています。そのうち、家が留守になっている時間帯に侵入されるケースが約9割を占めます。空き巣は、人の目を気にせず、時間をかけられる時間帯を狙って犯行に及ぶため、留守中に家を空けるのは危険です。
空き巣から身を守るためには、防犯対策を講じることが重要です。その中でも、鍵の防犯性を高めることは、空き巣の侵入を阻止する効果的な手段です。
防犯鍵には、以下のような種類があります。
- ディンプルキー:鍵穴に凹凸が施されているため、ピッキングやサムターン回しなどの鍵開けを困難にする。
- テンキー錠:暗証番号を入力して開錠する。
- ダブルロック:2つの鍵穴が付いており、両方を施錠することで侵入をさらに困難にする。
防犯鍵を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- ピッキングやサムターン回しなどの鍵開けを困難にする構造であること。
- 暗証番号が推測されにくいものであること。
- ダブルロックであること。
また、防犯鍵を設置する際には、以下の点にも注意しましょう。
- 鍵穴が見えにくい場所に設置すること。
- 鍵の形状や暗証番号を他人に知られないようにすること。
防犯鍵を設置することで、空き巣の侵入を大幅に防ぐことができます。ぜひ、防犯対策の一環として、防犯鍵の導入を検討してみてはいかがでしょうか。