寒い冬は、室内でも冷え込みが厳しいものですよね。エアコンやストーブなどの暖房設備を活用して、快適に過ごしたいもの。
そんな冬の暖房におすすめなのが、ガスファンヒーターです。ガスファンヒーターは、ガスを燃焼させて発生した熱で空気を温め、ファンで送風する暖房器具です。
ガスファンヒーターのメリットは、なんといってもその速暖性です。スイッチを入れてからすぐに暖かい風が出てくるので、寒い部屋でもすぐに暖まることができます。また、燃料となるガスの補給が不要なので、手間がかかりません。
ただし、ガスファンヒーターは、電気代が気になるという声も聞かれます。実際のところ、ガスファンヒーターの電気代はどのくらいかかるのでしょうか?
ガスファンヒーターの仕組みと特徴
ガスファンヒーターは、どのような仕組みで暖かさを生み出しているのでしょうか。今回は、ガスファンヒーターの仕組みについて、詳しく解説していきます。
ガスファンヒーターとは?
ガスファンヒーターは、ガスを燃焼させて発生した熱をファンで拡散させて暖房する機器です。ガスを燃焼させる部分と、その熱を拡散させる部分の2つの部分から構成されています。
ガス燃焼部分
ガスファンヒーターは、都市ガスやプロパンガスを燃焼させて熱を発生させます。燃焼部分には、バーナーと呼ばれる部品があり、ここにガスを噴射して燃焼させます。
バーナーの下には、熱交換器と呼ばれる部品があります。熱交換器は、バーナーから発生した熱を吸収し、その熱を空気へと伝える役割を担っています。
熱拡散部分
熱交換器で熱を吸収した空気は、ファンによって室内に拡散されます。ファンによって空気が循環することで、部屋全体が均一に暖まります。
ガスファンヒーターのメリット
冬の寒さ対策に欠かせない暖房器具のひとつ、ガスファンヒーター。最近では、ガスファンヒーターの販売台数が増加傾向にあり、人気が高まっています。
ガスファンヒーターが人気を集めている理由は、その魅力的なメリットにあります。ここでは、ガスファンヒーターの魅力を3つにまとめてみました。
速暖性とパワフルな暖房能力が魅力
ガスファンヒーターは、スイッチを入れるとすぐに暖かい風が出るので、寒い冬でもすぐに暖まることができます。また、燃料となるガスの補給が不要なので、手間がかかりません。
こうしたメリットに加えて、ガスファンヒーターは、暖房能力も高いことも魅力です。
具体的には、ガスファンヒーターは、1時間あたりの暖房能力が20~50号のものが多く、部屋の大きさに合わせて選ぶことができます。
例えば、20畳の部屋を暖めるには、35号のガスファンヒーターが適しています。
このように、ガスファンヒーターは、速暖性とパワフルな暖房能力を兼ね備えた暖房器具と言えます。
コストパフォーマンスに優れる
ガスファンヒーターは、ガスを燃焼させて発生した熱をファンで拡散させて暖房する機器です。そのため、燃料費が比較的安価で済むのが特徴です。
具体的には、ガスファンヒーターの1時間あたりのガス代は、都市ガスの場合で約16円、プロパンガスの場合で約24円程度です。
また、ガスファンヒーターは、スイッチを入れるとすぐに暖かい風が出るので、冬の朝、起きてすぐの寒い室内をすぐにあたためるのにも便利です。
このように、ガスファンヒーターは、速暖性とコストパフォーマンスに優れた暖房器具と言えます。
ただし、ガスファンヒーターのガス代は、使用時間やガスの種類によっても変わってきます。また、部屋の大きさや断熱状態によっても、適切な機種や使用時間が変わってくるので、購入する際には、事前に確認しておくとよいでしょう。
管理の手軽さが人気の理由
冬の寒さ対策に欠かせない暖房器具のひとつ、ガスファンヒーター。最近では、ガスファンヒーターの販売台数が増加傾向にあり、人気が高まっています。
石油ファンヒーターは、石油を燃料として使用するため、燃料補給が必要になります。また、燃料切れになると使用できなくなるため、燃料切れに注意する必要があります。
このように、ガスファンヒーターは、燃料補給の手間がかからない、燃料切れの心配がない、という点で、石油ファンヒーターよりも管理が手軽です。
そのため、忙しい人や、燃料補給の手間を省きたい人などに人気があります。
ガスファンヒーターのデメリット
ガスファンヒーターは、スイッチを入れるとすぐに暖かい風が出るので、寒い冬でもすぐに暖まることができるというメリットがあります。また、燃料補給の手間がかからないのも魅力です。
しかし、ガスファンヒーターを利用する際には、いくつかの注意点があります。
1. 換気が必要
ガスファンヒーターは、石油ファンヒーターと同じく、使用にともない一酸化炭素が発生します。一酸化炭素は、無色無臭で人体に有害なガスです。そのため、ガスファンヒーターを使用する際には、必ず換気をするようにしましょう。
換気は、1時間に1~2回、10~15分程度行うとよいでしょう。換気扇を回すだけでなく、窓を開けて直接空気を入れるのも効果的です。
2. 空気が乾燥しやすい
ガスファンヒーターは、空気を直接暖めるため、空気が乾燥しやすいという特徴があります。空気が乾燥すると、喉や肌の乾燥、静電気などの原因になります。
空気の乾燥を防ぐためには、加湿器を併用したり、こまめに水分補給をしたりすることが大切です。
3. ガスコンセントが必要
ガスファンヒーターは、ガスコンセントに接続して使用します。そのため、ガスコンセントの近くにしか設置できません。
ガスコンセントがない場所に設置したい場合は、工事が必要です。工事費用は、1万円台後半から2万円台前半が相場です。
ガスファンヒーターは、暖房能力や手入れのしやすさなどのメリットがある一方で、換気や空気の乾燥、ガスコンセントへの接続などの注意点もあります。
エアコン、石油ストーブ、ガスファンヒーターの比較
冬の寒さ対策に欠かせない暖房器具には、さまざまな種類があります。その中でも、近年人気を集めているのがガスファンヒーターです。
ガスファンヒーターは、ガスを燃焼させて発生した熱をファンで拡散させて暖房する機器です。スイッチを入れるとすぐに暖かい風が出るので、寒い冬でもすぐに暖まることができます。また、燃料補給の手間がかからないのも魅力です。
では、ガスファンヒーターは、他の暖房器具と比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、エアコンや石油ストーブと比較しながら、ガスファンヒーターの特徴を見ていきましょう。
エアコンとの比較
エアコンは、多くの家庭で導入されている定番の暖房器具です。エアコンのメリットは、部屋全体を効率よく暖めることができる点です。また、室温を一定に保つことができるため、省エネにもつながります。
一方で、エアコンは、部屋全体を暖めるまでに時間がかかるというデメリットもあります。また、エアコンのフィルターを定期的に掃除しないと、空気が汚れやすくなるという点も注意が必要です。
ガスファンヒーターは、エアコンよりも早く部屋を暖めることができるというメリットがあります。また、エアコンのようにフィルターの掃除の必要がないため、手入れが簡単です。
石油ストーブとの比較
石油ストーブは、昔から親しまれている暖房器具です。石油ストーブのメリットは、ガスファンヒーターと同じく、スイッチを入れるとすぐに暖かい風が出るという点です。また、エアコンやガスファンヒーターよりも安価に購入できるという点も魅力です。
一方で、石油ストーブは、燃料となる灯油の補給が必要というデメリットがあります。また、石油ストーブから出る排気ガスには、一酸化炭素などの有害物質が含まれているため、換気をしっかりと行う必要があります。
ガスファンヒーターは、石油ストーブと同じく、スイッチを入れるとすぐに暖かい風が出るというメリットがあります。また、石油ストーブよりも燃料費が安いという点も魅力です。さらに、ガスファンヒーターは、石油ストーブよりも排気ガスの量が少なく、安全に使用することができます。
エアコン、石油ストーブ、ガスファンヒーターのそれぞれの特徴を比較すると、以下の通りになります。
項目 | エアコン | 石油ストーブ | ガスファンヒーター |
---|---|---|---|
暖房能力 | 部屋全体を効率よく暖める | 部屋全体を効率よく暖める | 部屋全体を効率よく暖める |
暖まるまでの時間 | 遅い | 遅い | 早い |
手入れのしやすさ | やや手間 | やや手間 | 手軽 |
価格 | 高め | 安め | 中間 |
安全性 | やや高い | やや低い | 高い |
このように、ガスファンヒーターは、暖まるまでの時間の短さ、手入れのしやすさ、価格、安全性のいずれにおいても、エアコンや石油ストーブよりも優れていると言えます。
冬の暖房器具を選ぶ際には、これらの特徴を踏まえて、ご家庭の状況やご自身のニーズに合った製品を選ぶようにしましょう。
ガスファンヒーター、電気代はどれくらい?
ガスファンヒーターは、ガスを使うことで火を使わずに暖房できる便利な暖房器具です。しかし、ガス代だけでなく、電気代もかかることをご存知でしょうか?
仮に、1日8時間使用した場合、電気代は以下の計算式で求められます。
電気代 = 消費電力(W) × 使用時間(h) × 電気料金単価(円/kWh)
18W × 8h × 27円/kWh = 324円
つまり、1日8時間使用した場合の電気代は、約324円となります。
これは、エアコンの暖房運転時(約750W)と比べると、約25%程度低い電気代です。
なお、ガスファンヒーターは、空気を乾燥させるというデメリットもあります。そのため、加湿器を併用したり、こまめに換気をしたりして、室内の乾燥対策をしておきましょう。